お母さんごはん、まだ食べてないの!?



お着替え早くして!遅刻する!!
朝、時計とにらめっこしながら、息子に何度も声をかけ続けて、まだ自分はひとくちも朝食にたどり着けてない。
洗濯物の山。
未記入の連絡帳。
流しにたまった食器。
昨日返せなかったLINE。
ふと鏡に映った自分の顔が、ちょっと疲れた顔をしていた。



…ああ、今日もまた、全部ちゃんとできなかった
もしあなたが今、そんな毎日を送っているなら、この記事を読んでもらえたら嬉しいです。
子育てを頑張るほど、苦しくなった
子どものごはん。
歯磨き、お風呂、寝かしつけ。
保育園の持ち物、洗濯、連絡帳。
仕事、家事、夫との関係、実家への気遣い。
子育て中って、普通に生きるだけでも、やらなきゃいけないことが山のようにある。トラブルがなかったとしても忙しい。
それに加えて
- イヤイヤ期の息子に笑顔で向き合えていない自分
- 怒鳴ってしまった自分
- 絵本を読んであげる余裕がなかった自分
- 「ちゃんと育てなきゃ」という謎の強迫観念
…朝から晩まで、できていない自分ばかりが目について、自分を責める。ダメ出しする。
過去の私はそうやって、苦しくなっていました。
ダメ出ししていたのは抱え過ぎていたから
息子が小さかった頃、私はフルタイムで働きながら、終業のチャイムと同時に職場を飛び出して、自転車で保育園にダッシュする毎日を送っていました。
「やっと仕事終わったー、家でゆっくりできるー」
言葉には出していなかったけど、そう話す同僚が、本当は羨ましかった。
自分で望んで親になったはずなのに、帰ってからの「戦場」を想像しては、家に帰ってゆっくりできるっていいな、私も時間を気にせず仕事がしたいな、と、心の中で妬んでいる自分がいました。
家に帰れば、息子は「おかあさーん!」と呼んでくる。すぐ行ってあげたいのに「ちょっと待って!」ばかり。夕飯は納豆とご飯。お風呂も流れ作業。
寝顔を見ながら、何度も心の中で謝っていました。



こんなお母さんでごめんね
お母さん失格だな。別のお母さんのもとに生まれた方が、きっとこの子も幸せだったのかもしれない。そう思って、寝かしつけのあと、泣いていた夜がたくさんありました。
でも、今振り返ると、はっきり言えます。
あの時の私は、ダメだったんじゃない。
ただ、1人で抱え過ぎていただけだった、と。
- お母さんとして子どもをしっかり育てなければ
- 子どもが風邪をひいたらお母さんの責任
- 仕事がおろそかとか言われたくないから完璧にしなきゃ
- お母さんはいつも笑顔でいなきゃ
- お母さんは子どもの見本でいなきゃ
守らなきゃいけないルール、誰かの期待、社会がなんとなく押し付けてくる理想の母親像、そして自分で勝手に作り上げた理想の母親像。
それらを全部、ひとりで背負って、心がどんどん重たくなっていました。
余計な荷物を抱えて坂道を歩いていたら、息切れしますよね。
それと同じで、「こうあらねば」をたくさん背負ったまま子育てをしていたら、必ず息切れするんです。
あの時の私に必要だったのは、もっと頑張る「足し算の努力」じゃなくて、いらないものを降ろす「引き算する勇気」だったんです。
「やらない」を決めると心に余白が生まれた
そこから少しずつ、私は「やらないこと」を決めていきました。
- 掃除は、気が向いた時だけ
- 洗濯物を畳むのをやめる(ハンガーのままクローゼットへ)
- 収納家具を捨てて、モノを減らす
- 付き合いだけのランチ会は、行かない
- 家族で土日は一緒にいなきゃを手放して、たまには1人でお出かけ
- ご飯は手作りしなきゃ、を手放して、宅配を頼る
- 朝は息子より先に起きなきゃ、をやめて、朝が得意な息子に起こしてもらう
- 自分がやりたいと思ってないのに「やった方がいい空気かな?」で引き受けない
1つ1つは、本当に小さなこと。
でも、この「やらない」を積み重ねていったら、あるとき、はっきり気づいたんです。
心に、余白ができている。
ご飯を食べながら、息子の話にちゃんと相槌を打てる。
保育園からの帰り道「今日、保育園でねー」という、まとまりのない息子の話を聴く余裕がある。
「やらない」を決めただけなのに、結果的に、息子と過ごす時間の密度が上がったんです。
抱え込んでいるものを1つ1つ手放していくと、自分の人生の機動力が上がる。
その実感を、私はここで初めて味わいました。
「やった方がいい」は「やらなくていい」
今の時代、SNSを開けば「やった方がいい情報」で溢れています。
- 幼児期はこの絵本を読ませた方がいい
- 英語はこの時期から始めた方がいい
- 食事はこういうバランスにした方がいい
- 3歳までにこれを教えておいた方がいい
…全部やろうとしたら、1日が48時間あっても足りません。
誰かにとっての「やってよかったこと」は、あなたにとって必要なこととは限らない。
そう気づいてから、私はすごく楽になりました。
我が家の場合、息子には習い事も塾もドリルもゼロです。
その代わり、私も息子も大好きな「本と旅」だけにはお金と時間を惜しみなく使う。
「全部やる」より、「自分が大切にしたいもの以外、手放す」。
そっちの方が、子育ても人生も、ずっと豊かになる実感があります。
1週間に1つ、手放す実験
もちろん、いきなり10個も20個も手放す必要はありません。
それは新しい「やらなきゃ」になってしまう。
だからまずは、1週間にたった1つでいいんです。
- 今日、本当はやりたくないのに「やった方がいいかな」でやっていることは何ですか?
- 1週間だけ実験でやめるとしたら、どれをやめてみたいですか?
たとえば
- 洗濯物を畳むのをやめてみる
- 夕飯は宅配やお惣菜に頼ってみる
- スマホの通知を全部オフにしてみる
ほんの小さな「やらない」が、あなたの心に、ほんの少しの余白をつくります。
その余白が、子どもの笑顔に気づく余裕を生む。
抱きしめたいと思った瞬間、ちゃんと抱きしめてあげられる自分になる。
「やらない」を選ぶのは、諦めじゃありません。
それは、本当に大切なものを大切にするための、引き算です。
私たちは、完璧な母親になるために生まれてきたわけじゃない。子どもと一緒に、この人生を味わうために、ここにいる。
だから今日、1つだけ「やらない」を選んでみませんか。





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